まさに航空業界の「あまちゃん列車」だ――。わずか39人乗りの飛行機、それもたった1機で頑張っている地域航空会社が九州にある。熊本県の天草空港を拠点に運航する天草エアラインである。 同社は交通アクセスが不便な天草地域のライフラインとして、2000年に就航した。現在は、福岡―天草(1日3往復)、熊本―天草(1日1往復)、熊本―大阪・伊丹(1日1往復)の3路線を運航している。 実際に乗ってみると、飛行機でありながら、ローカル線の列車に近い機内の雰囲気が味わえる。とにかく客室乗務員が明るく、気軽に話しかけてくれるのだ。記念撮影も喜んで受けてくれるほか、シートポケットには同社の客室乗務員全員のプロフィール紹介が入っている。利用者と航空会社の距離が近いのが、同社の特徴である。 1度乗ったらまた乗ってみたいと思う観光客が多く、リピーター獲得につながっている。また、大型機と異なり、離陸時には滑走路を這うよ