1997年に起きた「神戸連続児童殺傷事件」の犯人男性(32)が6月10日、事件を起こした経緯やその後の人生をつづった手記を出版したことが、大きな波紋を広げている。 事前に出版を知らされていなかったという事件の遺族が、あいついでマスコミにコメントを発表。殺害された土師淳くん(当時11歳)の父親守さん(59)は「少しでも遺族に対して悪いことをしたという気持ちがあるのなら、今すぐに、出版を中止し、本を回収してほしい」。山下彩花ちゃん(当時10歳)の母親、京子さん(59)は「何のために手記を出版したのかという彼の本当の動機が知りたいです」と問いかけた。 Amazonのカスタマーレビューには「評価に値しない」とか「世に出してはならない本」といった酷評が並んでいる。また、遺族に無断で本を発行したことなどについて、版元の太田出版(東京)には抗議の電話が殺到しているという。男性は今年3月、仲介者を通じ