韓国政府は5日、北朝鮮の主張に同調し体制転覆を企てたとして、所属議員が起訴された最左派野党、統合進歩党の解散審判を憲法裁判所に請求する案を閣議決定した。欧州訪問中の朴槿恵大統領の承認を経て、近く審判を申し立てる。韓国政府が政党の解散審判を請求するのは初めて。憲法裁は審判請求後、180日以内に是非を決定する。 統合進歩党は「憲法に真っ向から反し、民主主義を破壊するものだ」と反発している。 同党は親北朝鮮路線で知られ、在韓米軍の撤収や米韓同盟の解体を綱領に掲げている。所属する李石基議員が地下組織をつくり、有事に国内の重要施設を破壊する計画を立てていたとして、9月に内乱陰謀などの容疑で逮捕され、保守団体などから政党解散を求める声が出ていた。 韓国憲法は「政党の目的や活動が民主的基本秩序に反する場合、政府は憲法裁に解散を提訴でき、政党は憲法裁の審判により解散される」と定めている。(共同)