日本貿易振興機構(ジェトロ)がまとめた「世界貿易投資報告」によると、日本から海外に行われた直接投資残高が12年に1兆405億ドルとなり、現在の形の統計が取られてから初めて1兆ドルを超えました。2587億ドルだった1996年からわずか16年で4倍に急増しました。 地域別にみるともっとも多いのが北米地域で28・9%を占めます。つづいてアジア地域で27・8%、3番目は欧州地域の24・3%でした。11年比でもっとも投資残高を増やしたのはアジアで12・1%増、欧州は9・5%増でした。ジェトロによると、08年以降非製造業(金融・保険業、卸売・小売業など)が製造業を上回っており、12年にはこの傾向がさらに拡大。アジアでは自動車など輸送機械での投資残高が増えました。 直接投資残高の推移を長期的にみると欧州と中南米での増加が目立ちます。96年に477億ドルだった欧州は12年には2529億ドルと5・3倍となり