2013年度の国民年金の保険料納付率は、前年度より1・9ポイント高い60・9%で、4年ぶりに60%台に達した。ただ、保険料支払いの免除や猶予をされた人は、前年度より19万人増えた。将来、多くの人が無年金や低年金に陥りかねない状況は続いている。 厚生労働省が23日発表した。納付率の上昇は2年連続。同省は、景気回復を受けて、未納だった無職や非正社員の人が正社員になり、国民年金から会社員向けの厚生年金に移ったことが主な要因と推測する。また差し押さえなどを警告する特別催告状の発送を3倍に増やしたのが、未納率が高い若い世代を中心に効いたとみる。 国民年金の納付率の計算では、所得が少なく、保険料の支払いを全額免除された人や支払いを猶予された人は母数から除かれる。この免除・猶予者は13年度末で606万人。前年度より19万人も増え、納付率改善の一因となった。