透析患者は病院の「ドル箱」「人工透析をしたい人にとって、日本は『幸せな国』といえるかもしれません。透析には月40万円ほど費用がかかりますが、患者負担は1万〜2万円で済む。国が1人あたり年間500万円近く負担してくれるわけです。 腎臓病の患者のなかでも透析をやっている人の割合は極めて高く、95%もいます。アメリカや韓国では40%、ヨーロッパでは50%です」 こう語るのは、透析や腎移植に詳しい大塚台クリニック院長の高橋公太医師。透析は、糖尿病が悪化するなどして腎臓が機能しなくなる腎不全になった人に行う医療行為。腎臓は血液の老廃物を除去したり、電解質を維持したりする作用があるが、それを人工的に行うのが透析だ。 高橋氏の言うとおり、日本は透析大国で、現在約32万人もの透析患者がおり、年間5000人のペースで増加中だ。患者数の伸びは高齢化のスピードとほぼ一致しており、2025年まで伸び続けると予測さ
