名古屋市郊外にある11席の高級寿司店、「寿司竹」。1972年に創業して以来地元ファンに愛されてきた、地域に根差した名店です。 そのこぢんまりとした外観からは想像もつきませんが、この店の大将・竹岡広行さんは、「シェフヒロ」の名で世界に「SUSHI」の魅力を伝えるインフルエンサー。SNS総フォロワー数は900万人を超え、寿司竹には連日、国内外からのフォロワーが竹岡さん目当てに訪れます。 一方で、もともと「寿司職人にはなりたくなかった」という竹岡さん。なぜ、そう思っていた仕事を20年以上続け、寿司の魅力を発信するようにまでなったのでしょうか?寿司職人への想いの変化を辿ります。 「なんだこの寿司は!」と投げつけられた日も ——竹岡さんは、どのような経緯で寿司職人になったのですか。 寿司竹はもともと母が経営していた店なんです。寿司づくりもホール業務もすべてを担う母を見て育ったので、寿司職人のイメージ