東日本大震災後に再燃した首都機能移転問題だが、そのあり方には、東京と大阪の間に微妙な温度差がある。首都圏での一時的なバックアップ機能を念頭に置く東京都の石原慎太郎知事と、恒久的な機能の一部移転すら構想する大阪府の橋下徹知事。1日に行われた約20分の会談では、「副首都」構想による大阪の発展では一致をみたが、首都機能移転の核心に踏み込むことはなかったようだ。■「都側に誤解がある」 「行政機能をすぐ東京から、何か移転するという話ではありません」 都庁7階の応接室で行われた石原知事との会談で、橋下知事はこう説明したという。副首都構想で了承を得たい橋下知事は、石原知事が反対する首都機能の移転と自身の構想が意味する“バックアップ”の違いに、「都側に誤解がある」と説明、会談では核心にはふれなかったとみられる。 伏線は24日の都議会での石原知事の答弁だった。橋下知事が、名古屋市の河村たかし市長らと連携して