『週刊ダイヤモンド』特別レポート ダイヤモンド編集部による取材レポートと編集部厳選の特別寄稿を掲載。『週刊ダイヤモンド』と連動した様々なテーマで、経済・世相の「いま」を掘り下げていきます。 バックナンバー一覧 戦略なき空港建設が日本社会に様々な軋みを生んでいる。本来、国家的なインフラであるべき空港が、地域のハコモノ感覚で造られてしまい、その数98にのぼる。質ではなく量を追求した整備により、ハブ空港の不在や需要なき地方空港の林立、そして、狭いエリア内での乱立という負の現象が広がっている。 地域エゴのぶつかり合いで過剰整備となっている代表事例が、大阪、関西国際、神戸の関西3空港だ。互いに足を引っ張り合い、地盤沈下する悲劇を生んでいる。この三つ巴の関係にどう終止符を打つか。国や地域で議論が重ねられているが、いがみ合いはエスカレートする一方だ。最大の焦点は、伊丹(大阪)空港の存廃である。 関西3空