『黄金を抱いて翔べ』鑑賞。 石井隆監督の『GONIN』という映画がすごく好きである。 今回『黄金を抱いて翔べ』を観て、改めてDVDで見返したのだが、その想いをさらに強くした。 観ている最中から思ったことではあるが、金塊を強奪するワケあり6人組を描く、いわゆるケイパーものであり、高村薫の原作があるものの、その内容とホモソーシャル感、はたまた、どんずまりの不景気になってしまった現代に設定したことで(『GONIN』は舞台がバブルがはじけて行き場を失ったキャラクターたちがヤクザの金を強奪するというストーリーである、恐らく原作もそのくらいの時代)、奇しくもその『GONIN』とかなり内容がかぶる作品に仕上がった(そもそもこういうストーリーは古今東西たくさん映画化されてはいるのだが)。 つまりである。この『黄金を抱いて翔べ』は井筒流の和製ハードボイルド・ケイパー・ノワールであり、まさにそのもののジャンル