映画批評のハイブリッド化 ――「完全映画」が現れてくるかもしれないという夢想は可能だ 座談会:冨塚亮平×三浦哲哉×渡邉大輔×佐々木友輔 ■批評サークルの限界研が、『ビジュアル・コミュニケーション――動画時代の文化批評』(南雲堂)を上梓した。サブタイトルからも明らかなように、今回のテーマは「映像」。一〇人の論者が、映画、ネット動画、ゲーム実況などさまざまな映像表現に鋭いメスを入れている。編者の渡邉大輔氏をはじめ、寄稿者の佐々木友輔氏、冨塚亮平氏、そしてゲストに映画批評の三浦哲哉氏を招いて行われた刊行記念トークイベントの模様をここに採録する。(収録日・11月17日、ジュンク堂書店池袋本店にて) ■映画におけるコンベンションの連続性と非連続性 渡邉 限界研の本は毎回編者が違うのですが、今回は私が務めました。また、編者によって毎回内容も変わるのですが、今回のコンセプトは視覚文化論、映像文化論です。