長年シリコンバレーでの取材を続けるIT記者ブラッド・ストーンは、米メディア「ブルームバーグ」にて、テック業界の動向について解説している。 2022年、たびたびその言動が注目されたイーロン・マスクとスティーブ・ジョブスの共通点を見出しながらも、両者には“致命的な違い”があるとして、ストーンはツイッターの今後を危惧している。 超“有望企業”のはずが… 2022年10月下旬、すでに紆余曲折を経たイーロン・マスクとツイッターの物語が新しい章の門出を迎えた。同月27日、米電気自動車(EV)大手テスラ社のCEOを務めるマスクは、シンク(流し台)を抱えてツイッターのサンフランシスコ本社を訪れ、同社に一石を投じる覚悟を比喩的に表現した。 波乱に満ちた二日間でツイッター買収を完了した彼は、同社の上層部を解雇し、自称「チーフ・ツイット(註:ツイッターのトップの意)」の座に君臨した。世界一の大富豪が、世界一の音