クララは立たなかった。目が覚めたとき股間にテントは立っていなかった。もしかしたら昨日のタッタッタは幻?そんなはずはない。立つんだ。立つんだじょー、と揺さぶっても意気地なしのクララは情けないペーターのようにこうべを垂れるばかり。タッタッタした前夜の行動「魔法のレシピ」を正確にトレースすれば再びタッタッタという目論見は外れたわけだ。今、僕は絶望している。タッタッタしなかったことによる絶望、それよりも深い絶望に傷ついている。前夜の行動を完璧に再現することは思いのほか難しかった。たとえば入浴の際クララに熱湯と冷水を交互にかける強化ルーティンの正確な回数。熱さに耐えかね「ACHI CHI A CHI 感じてるのか!」と絶叫しながら行っているのでそれが20回なのか21回なのか、不徳の致すところで、わからない。色気も出てしまった。タッタッタより強力なバケラッタを求めて亜鉛サプリを前夜より多く摂取してしま