心筋梗塞など心臓発作が原因で亡くなる「心臓突然死」は年々増え、年間およそ7万人に上っています。 この突然死を減らす決め手とされているのが、電気ショックを与えて心臓の動きを正常に戻す医療機器「AED」です。 一般の人でも使えるようになってことしで10年。 駅や公共施設など全国に30万台以上が設置されていますが、一方で倒れた人の近くにあるにもかかわらず、使われずに亡くなるケースも起きています。 AEDの現状と課題を名古屋放送局の松岡康子記者が解説します。 失われた11歳の命 3年前、小学6年生で亡くなった桐田明日香さん。 学校で駅伝の練習中に突然心臓発作を起こし、倒れました。 明日香さんが倒れたのは1000メートルを走り終えた直後。 けいれんを起こし、呼びかけにも反応しませんでした。 教師たちは明日香さんを保健室に運び、名前を呼び続けました。 保健室にはAEDが置かれていました