経済産業省は、国内へのコンピューター・データセンター誘致の推進を図るため「クラウド特区制度」を導入する方針を決めた。クラウド・コンピューティング推進の一環で、建築基準法の規制緩和などを織り込んで環境を整備する。5月31日にまとめた「情報経済革新戦略」の中に盛り込んだ。
ロシアのセキュリティ企業カスペルスキーラブスなどは2010年5月17日、ボット(パソコンを乗っ取るウイルス)を作成するための新しいツールが出回っているとして注意を呼びかけた。「Twitter」のツイート(書き込み)で操作できるボットを、1分もかからずに作成できる。 作成ツールの名称は「TwitterNet Builder」。操作は極めて簡単。同ツールを起動して、ボットを操作するTwitterのアカウント名(ユーザー名)を入力し、「Build」ボタンを押すだけ(図1)。これで、実行形式(拡張子がEXE)のボットプログラムが作成される。 このツールが作成するボットには、自分で感染を広げる機能はない。ボットを有用なプログラムに見せかけて実行させたり、ソフトウエアの脆弱(ぜいじゃく)性を突いて感染させたりする必要がある。 実行されたボットは、そのパソコンを乗っ取る。そして、作成時に登録されたTwi
前回までクラウドの悪用方法を紹介してきた。読者の中には、情報セキュリティ事情に精通しており「クラウドでなくとも、類似の悪用事例はフリーのホスティングサービスなどにも存在している」と、気付いた方もいるだろう。その通り、類似の事例は何もクラウドでなくても存在している。言い換えれば、これまで悪用の方法として採用されてきたものが、そのままクラウドという技術領域においても採用されている、ということである。 では、サイバー犯罪を行う側は、なぜクラウドを悪用しようと目を付けたのだろうか。答えは簡単だ。コストが安いからである。クラウドが普及するまで、サイバー犯罪を行う者たちは、“サイバー犯罪者向けのサービスプロバイダー”を利用することが多かった。クラウドを利用すれば、システムの利用料を大幅に削減できるのである。少し詳しく見ていこう。 話は2006年にさかのぼる。この年、にわかに注目を浴びたのはロシアの「R
米Googleは2010年5月10日、同社が開発中のかな漢字変換ソフト(IME)「Google 日本語入力」のソースコードを公開した。オープンソース・プロジェクト名はMozc(もずく)。ライセンスはBSD。ただし公開したのはIME本体と辞書データの一部で、Google 日本語入力の強みであるWeb上のデータから自動生成した辞書データは含まれない。 Google 日本語入力のベータ版および開発版と、オープンソース版の違いは、対応OSと辞書データである。 対応OSについては当面、GoogleがLinuxベースで開発中の「Chrome OS」のオープンソース版である「Chromium OS」での実装を主な目的とする。Windows版、Mac OS X版、Linux版は、Chromium OSに次ぐ優先度となる。Linuxディストリビューションでの動作については、Chromium OSのベースとな
猛威をふるうGumblar系ウイルスに対して、多くのウイルス対策ベンダーではヒューリスティックな振る舞い検知によるウイルス検知や、WebアクセスのIPアドレス/ドメイン/URLによるレピュテーションなどの手法で対抗しようとしている。だが、現実にはまだまだ防御しきれていないのが現状だ。ウイルス対策ソフトだけでGumblarを防げるようになるには、少なくとも2~3年はかかると筆者は予想している。 結局のところ、Gumblarへの対策としては、ウイルス対策ソフトだけに頼らず、総合的にGumblar系ウイルスに対する攻撃の芽を、リスクが発現するポイントを見極めて一つ一つつぶしていくしかない。 Gumblarのリスクが発現するポイントで考えた場合、大別すると以下の4つのポイントでの対策が必要となる。 (1)Webコンテンツ作成関連端末の対策 (2)Webコンテンツ管理の対策 (3)Webサーバーでの
豊洲か、築地か――。3月30日に東京・築地市場の移転関連費用を盛り込んだ2010年度の東京都中央卸売市場会計予算が成立した。豊洲への移転に反対する民主党が「現在地での再整備について検討し、知事は検討結果を尊重する」という付帯決議を付けることで自民、公明両党と折り合った格好だ。予算成立を受けて東京都議会民主党は4月13日、築地市場の再整備案を一般公募すると発表した。 「図面はもちろん、文章だけでもかまいませんし、説明の絵はポンチ絵(簡単な絵)でもかまいません。形式は問いませんし、市場の基本的な機能が築地で再整備されるアイデアであれば、制約はありません」。東京都議会民主党のウェブサイトではこんな説明をしながら、アイデアを募っている。応募者の年齢国籍は不問。公募したアイデアは、都議会で提案することなどを視野に入れる。締め切りは郵送の場合、5月16日だ。 築地市場と豊洲新市場の建設予定地などの位置
電気自動車やプラグイン・ハイブリッド車などの電動車両の市場投入が活発化する中で、その肝を握るLiイオン2次電池の企業動向に注目が集まっている。特に目立つのが、韓国メーカーの攻勢だ。日本メーカーにとっては、DRAMや液晶パネルで韓国メーカーに負けた苦い体験とだぶって見える。 ソニーが1991年に世界で初めてLiイオン2次電池を製品化して以来、しばらくは同社に加えて三洋電機やパナソニックなど日本メーカーの独壇場だったのが、このところSamsung SDI社やLG Chem社といった韓国メーカーがシェアを伸ばしているのである。 『日経エレクトロニクス』が2010年1月11日号に掲載した特集「Liイオン電池 新時代へ」によると、日本メーカーのシェアは2000年ごろにはほぼ100%だったが、2003年には約64%になり、2008年度は半分を割りこんでしまった。その代わりに伸びているのが、韓国や中国メ
東京都港区で3~5階の低層階にダンパーなどの制振装置を集約した高層ビルの工事が最盛期を迎えている。「3フロアに制振装置を集約した高層ビルは日本で初めて」。発注者の森ビルはこう話す。
今回の建設IT注目情報 ~ホンダ「四輪ドライビングシミュレーター」~ 皆さんが自動車や自動二輪の免許を取ったとき、教習所での講習はどんな方法でしたか。ひと昔前までは、交通法規やクルマの構造などの知識面は座学、基本的な運転技術面は構内コース、実際の運転方法は行動での路上教習というカリキュラムが一般的でしたね。それに加えて、四輪ドライビングシミュレーター(模擬運転装置)で教習を受けた人もいるかもしれません。 ところで、最近の四輪ドライビングシミュレーターは、かなり進化しているようです。自動車メーカーの本田技研工業(ホンダ)は3月2日、2001年に発売した四輪ドライビングシミュレーターをフルモデルチェンジした新製品を発売しました。 大きな特徴の一つは、 危険場面解説機能 が搭載されていることです。 この機能は、実際の運転中に起こりやすい危険な状況を再現し、注意点や安全行動のポイントを、画像や文字
今回の建設IT注目情報 ~三菱電機「セキュリティーシステム連動・エレベーター行先予報システム」~ 朝の出勤時や昼食時に、高層ビルのロビーでエレベーター待ちの行列をよく見かけます。エレベーター乗り場の前にセキュリティーゲートを設けたビルでは、行列がゲートの外まで延びていることもあります。 この混雑を解消しようと三菱電機は、「セキュリティーシステム連動・エレベーター行先予報システム」を開発しました。セキュリティーゲートで各人のIDカードから読み取った情報を利用して、 ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、 輸送効率を約15%アップ することができるシステムなのです。 ポイントは、複数台のエレベーターを運用する群管理システム「シグマAI-2200C」と、建物の入退室管理システム「MELSAFETY-G」を連動させたことです。 セキュリティーゲートを通過するときに、IDカードから読み取った各人の情報を基に、シス
2010年初めにITproが発表した「ITpro読者が選んだ2010年のITキーワード」で注目度が高かったキーワードが「IPv6」である(関連記事)。IPv6の注目度が高いのは、IPv4アドレスの枯渇が現実のものになってきたからだ。 事実、2010年に入ってすぐに割り振り可能なIPアドレスの在庫が10%を切った(関連記事)。今後、IPv4アドレス枯渇やIPv6に関する話題がさらに活発になっていくのは間違いない。IPv4アドレス枯渇とIPv6に関する最新動向を確認してみたい。 未割り振りアドレスは8%、実質は残りわずか6% まず、IPv4アドレスの割り振り状況を確認しよう。 IPv4アドレスは、IANA(Internet Assigned Numbers Authority)と呼ばれるIPアドレス管理組織がブロック単位で割り振る。1ブロックは約1677万アドレスである。IPアドレス全体をこの
会場に入ると、見慣れない光景が広がっていた。入口付近に10人以上の男性が固まり、ものすごくデカい声で言い合っている。「何でぃ何でぃ、喧嘩かぃ」と腕をまくってみたが、みな興奮しているがバカ笑いしている人もいたりして、揉め事という風でもない。近寄って聞くと、音声は中国語のようである。 場所は東京美術倶楽部。「正札市」という、新古美術品を1万点も集めた年に2回の大展示即売会での光景である。知り合いの美術商に「何ですか、あれは」と聞くと、「何だかこの会を目あてにしたツアーの参加者らしいですよ。いやぁ、大勢来てくださるのはいいんですけど、手癖の悪い人も混ざっちゃっているみたいで」という。何でも、会場での盗難事件がこのところ、すごい勢いで増えているのだという。 逆転 10年くらい前まで、日本でよく見かける中国人の美術関係の業者といえば、いわゆる「担ぎ屋」という人たちがほとんどだった。どんな手段を使うの
ブレーキの不具合で、リコールの実施が検討されていると伝えられるトヨタ自動車の新型「プリウス」。燃費を向上させるために、制動時に車両の運動エネルギを回収する機能を備えた「回生協調ブレーキ」となっているのが特徴だ。 回生ブレーキは、ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)で、制動時に車両の運動エネルギでモータを回転させることにより、電気エネルギとして回収するもの。ただし、回生ブレーキだけで必要な制動力が得られることは少ない。このため、通常の油圧ブレーキによる制動力と回生による制動力を協調させ、必要な制動力が得られるように構成したのが回生協調ブレーキである。 エネルギを最大限回収 回生協調ブレーキの基本的な作動原理は次の通りだ(図1)。まず、ドライバーがアクセルペダルから足を離した段階で、ドライバーに違和感がない程度に、軽い回生ブレーキをかけ、運動エネルギを回収する。次に、ドライバーがブレー
日本民間放送連盟の会長である広瀬道貞氏(テレビ朝日顧問)は、2010年1月21日の定例会見において、放送受信機に内蔵されたソフトウエアによるデジタル放送のスクランブル解除やコピー制御の実現に意欲を示した。現在、地上デジタル放送やBSデジタル放送、東経110度CS放送では、スクランブル解除やコピー制御を行う仕組みとしてB-CASカード方式が採用されている。これに対して広瀬氏は、「一刻も早く受信機内蔵のソフトウエアでコピー制御やスクランブル解除を行う方式に切り替えていきたい」と述べた。 広瀬氏の発言の背景には、現行のカード方式において地上放送事業者が支払う金額がどんどん増して大きな負担になっていることがある。B-CASカードには、地上波専用受信機用カード(青カード)や3波共用受信機用カード(赤カード)など複数の種類がある。青カードを基盤にしたインフラ利用費などの関連コストは、地上放送事業者が大
今回の建設IT注目情報 ~カラートラック「SmartLF Ci 24m」~ CAD図面やCGパースなどを印刷する大判プリンターは低価格化が進んでいます。価格比較サイトではA1サイズのものが15万円以下で売られている例もあります。 一方、大判スキャナーはプリンターに比べて価格が高く、カラーであれ、モノクロであれ、A1サイズだと数カ月前までは60万円以上の購入資金が必要だったのではないでしょうか。 ところが、スキャナーもだんだん、低価格で買えるようになってきました。英国に本拠を置く大判スキャナーメーカーの日本事務所、カラートラックジャパンは、 ナ、ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、 A1判で45万円(税別) という低価格の大判スキャナーを発売したのです。 「Colortrac SmartLF Ci 24m」というモノクロスキャナーです。A1判で40万円台で買えるとは、大判スキャナー導入の敷居が下がりまし
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