2012年06月12日13:30 カテゴリエネルギー 定量的にリスクを語れない人々 内田樹氏は1年あまり前に、原発で「いったん事故が起きた場合には、被曝での死傷者が大量発生し、国土の一部が半永久的に居住不能になる」と予言した。モラルハザードも比較優位も知らない彼が何を言っても驚かないが、過去の言論に責任を取らないで恥の上塗りをするのはやめたほうがいい。 内田氏はきのうの記事で、原発事故についてこう書いている。かりにその国民たちの恐怖が「確率論的には無視できるほどのリスク」についての「杞憂」であったとしても、現に福島原発が「確率論的には無視できるほどのリスク」が現に起こりうるということを示してしまった以上、国民が「天文学的確率でしか起きないはずの事故」を恐れる感情を軽視することはできないはずである。国民が恐怖を抱いていることは事実だろう。政府はそれを「軽視」していないから今まで再稼働が遅らせ