今年3月、被災地を訪れ、原発事故被害者と会い、実情を調べてきた「IPPNW(International Physicians for Prevention of Nuclear War)ドイツ委員会」の医学者・デルテ・ズィーデントプフ(Doerte Siedentopf)博士の自由報道協会での記者会見について、今も問い合わせが続いている。 そこで、あらためてこの欄で要点をお伝えする。博士は「日本の放射能被害者対策は受け入れがたいほど酷い。チェルノブイリ事故後の教訓を生かそうとしない」と厳しく指摘した。 この会見は、仙台でのシンポジウムに出席するなど日本に1週間滞在し、原発事故被害者の置かれた現状について調べてきた後、日本のジャーナリストと会いたいとのズィーデントプフ博士たち自身の要望を受けて、3月15日に急きょ開いたもので、多くのジャーナリストに連絡できないままの開催だった。 博士の指摘は