いわき市の現状を声を荒らげて平野達男復興相(右)に訴える渡辺敬夫いわき市長(左)=福島県いわき市役所で2012年4月9日、中尾卓英撮影 東京電力福島第1原発事故で、避難の長期化を余儀なくされている福島県双葉郡の自治体が、同県いわき市などに設置を考える「仮の町」構想。だが受け入れ側の渡辺敬夫市長は「自治体や国、県から話がないまま報道が先行している」と困惑を隠さない。平野達男復興相は9日、同市を訪れて市長と会談し、制度設計協議への参加など市側の要望に応える姿勢を示し理解を求めた。前例のない「仮の町」設置には受け入れ側の事情というハードルも待ち受ける。【中尾卓英】 「除染を含めて『いつまでに戻れるのか』というロードマップ(行程表)がなければ受け入れられない。双葉郡の首長からも全く話は聞いていない」 会談の冒頭、渡辺市長は声を荒らげ、知らぬ間に構想が進むことへの不満をあらわにした。平野復興相は