郵便不正事件を巡る大阪地検特捜部の証拠改竄(かいざん)事件で、主任検事の前田恒彦容疑者(43)=証拠隠滅容疑で逮捕=が行ったフロッピーディスク(FD)の改竄について、大坪弘道前特捜部長(現京都地検次席検事)と佐賀元明前特捜部副部長(現神戸地検特別刑事部長)の2人が実態調査や公表の見送りを地検上層部への報告前に事実上、決定していたことが29日、関係者への取材で分かった。報告後、約7カ月間発覚しなかったのは、2人が特捜部内での秘密保持を徹底したためとみられる。 大坪前部長らは、改竄の“内部告発”をした公判担当検事の要求に応じて、厚生労働省元局長、村木厚子さん(54)=無罪確定=の公判に前田容疑者を立ち会わせていたことが既に判明している。こうした配慮に加え、部内での情報管理をいっそう強めたことで、地検上層部への報告とつじつまを合わせ続けようとした可能性がある。 関係者によると、大坪前部長らが、地