短陌(たんぱく、省陌(しょうひゃく)とも)は、近代以前の東アジア地域で行われてきた商慣習で、100枚以下の一定枚数によって構成された銅銭の束(陌)を銅銭100枚(=0.1貫)と同一の価値として扱う事。中国で発生した慣習とされ、日本で行われていた九六銭(くろくせん)と呼ばれる慣習もその1つである。 概要[編集] 中国[編集] 短陌の慣例の由来については不明な点もあるが、少なくとも前漢の時代には存在しなかった。これは紀元前175年に書かれた賈誼の上奏文によれば、当時四銖半両(四銖銭の半両銭)100銭の重さは1斤16銖(=400銖)が基準とされ、それより軽い場合にはそれに何枚か足して1斤16銖分にしてそれを100銭分としたこと、反対にそれよりも重い場合には100枚に満たないことを理由に通用しなかったことが書かれていることによる(『漢書』食貨志)。これは裏を返せば銭100枚分の重量があっても、実際