第5回 年金はどこまであてにできるかを考える ~様々な落とし穴に気づいているか~ ファイナンシャル・プランナー 高橋 希代子氏 2006年3月8日 年金制度は長生きのリスクヘッジ 30代以下の若い世代には、自分が65歳になる日がくるなんて想像できないかもしれない。しかし、厚生労働省が毎年発表する平均寿命は年々伸びている。平成16年のデータでは、男性が78.6歳、女性は85.6歳と過去最高を記録した。あくまでも平均なので、自分の寿命はわからないが、65歳になっても生きている確率はかなり高いといえる。しかも長い老後を生きる可能性があるのだ。言い換えれば「長生きのリスク」が存在するということ。 そして現実に、祖父母や身近にいる高齢者は、仕事をやめた後の生活費を、どうしているだろうか? おそらく、息子や娘たちに養ってもらっている人は、少ないだろう。なぜなら、それは年金制度があるからだ。これ