1. 運用コストを削減するため,仮想化による基幹システムのサーバー統合を実施した 2. 前例のない中で,仮想化の判断基準を独自に定め,およそ7割のサーバーを移行することにした 3. 12のサーバー・パターンを選定して4カ月間の移行検証を実施し,移行ノウハウを蓄積した 「こんな保守的な判断基準では,十分な効果を得られない。基幹システムの仮想化にふさわしい基準作りが必要だ」──。富士フイルムコンピューターシステムの柴田英樹氏(システム事業部 ITインフラ部 部長)は2008年1月,富士フイルムのサーバー統合計画の検討資料を前に,頭を悩ませていた。数百台ある基幹システムのサーバーのうち,どのサーバーを仮想化できるかざっと試算してみたところ,およそ3割しか仮想化できないという結果だったからだ。 この試算結果は,仮想化プロジェクトのコンサルティングを担当する日本ヒューレット・パッカード(以下,日本H