【神奈川】横浜市は昨年6月、米軍上瀬谷通信施設跡地(瀬谷、旭区)と相鉄線瀬谷駅付近を結ぶ公共交通機関に新交通システムを選んだ。その3カ月前、「年間1500万人」を集客する跡地開発を決めたのに対応するためだが、集客の核となる大規模なテーマパークをめぐる交渉は、同じ時期に不調に終わっている。市はどう受け止めていたのか。 延長約2・6キロの新交通システム「上瀬谷ライン」(仮称)は、専用軌道をゴムタイヤの車両が走る自動運転の公共交通機関だ。市によると、比較検討したLRT(次世代型路面電車)やBRT(バス高速輸送システム)より輸送力が大きく、輸送力が同程度のモノレールよりルート設定の自由度が高い。それが昨年6月に選んだ時の決め手になった。 輸送力が必要なのは、市が昨年3月末にまとめた土地利用基本計画で、「テーマパークを核とした複合的な集客施設」を誘致し、将来的に年間1500万人の来訪者の実現を掲げた