【要約】 ・デフレ脱却・景気回復には、構造改革派とケインジアン型とマネタリスト型の3種の政策が主張されています。 ・筆者はこれらの政策それぞれ単独ではデフレ脱却は困難と捉えています。 デフレを2年以上の物価下落というIMFの定義に従えば、日本では'98年以降13年以上のデフレが継続しています。 その間、2002年から2008年の間は「戦後最長の好景気」とも呼ばれましたが、実は雇用流動化・人件費変動費化により家計から企業への所得移転が起こっていましたから、この間も所得が減り続けたサラリーマンなどからみれば好景気の実感がないのも当然といえました。 給与所得者にも実感できる真の好景気とするためには、企業売上が減り続けるデフレ状態では、個人の所得は増えませんから、まずデフレを止める必要があります。*1 このデフレを止めるための処方箋について、主に以下のような主張があり、それぞれ近年経済政策として実