第210回:メッセージ性&商業性を備えた良作を生みだすパーティシパント・メディア「Promised Land」ポスターマット・デイモン主演の最新作「Promised Land」(ガス・バン・サント監督)を見た。デイモンが俳優のジョン・クラシンスキーと共同で脚本執筆した作品で、ガス会社のやり手のセールスマン(デイモン)が採掘権の獲得のために小さな街を訪問した際に経験する人生観が変わる出来事を描いた佳作だ。とくに感心したのは、シェールガス採掘のために用いられる、フラッキングと呼ばれる水圧破砕の問題点を描いていることだ。いま話題となっているタイムリーな環境問題を、商業映画のなかでしっかり紹介しているのである。こんな野心作にいったい誰がゴーサインを出したのだろうと思ってクレジットを確認したら、予想通り、パーティシパント・メディアが制作に名を連ねていた。 パーティシパント・メディアは2004年に設立