前回までのあらすじ 慶應大学卒業後とある総合商社に勤めた拓哉。20代を「渋谷」「西麻布」で過ごし、挫折を経験し「蒲田」へと引っ越す。その後ベンチャー企業へと転職し、経営幹部に。「芝浦」「広尾」と引越し、上場も見えてきた直前でストックオプションで揉めて退職。40歳で「学芸大学」に住みながら事業を起こし、その後44歳となった時のお話し。 東京人生ゲーム第6話:41歳学芸大学で始めた「他人と比べない暮らし」
「女なんて、どうせ金を持っている男が好きなんだろう。そう、思っていました。」 商社に勤める拓哉(25歳)は、千葉県浦安市で生まれ育ち慶應義塾大学経済学部を卒業。現在3年目のまだまだ青い下っ端の使い走り。これからお話するのは、就職を機に千葉から出て東京でひとり暮らしを始めた拓哉の、金と仕事と女に奮闘しながら年齢を重ね上り詰めていく、人生ゲームのようなお話です。 女子大学生の栄華と、男性大学生の悲哀。 僕が、大学2年生のときの冬休み。 就職活動には少し早い、けれど、将来への漠然とした不安が蔓延して、皆、藁を掴むように何かしら始めることで心を落ち着かせようとしていた頃。TACに通う人、国家公務員試験の勉強をする人、外資系に絞って勉強会に勤しむ人など様々でした。同じ学部に入りながらも卒業時の進路はバラバラで、将来の格差を何となく皆が意識しはじめるものの、僕は、そわそわしながらも、何となく何も手を出
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