『ゲット・アウト』と『アス』の連続大ヒットで時の人となったジョーダン・ピール監督と、『LOST』や『ウエストワールド』といった大ヒット・テレビシリーズを送り出し、『スター・ウォーズ』や『スター・トレック』のリブートでもお馴染みのJ・J・エイブラムス。片やホラーのジャンルにこだわりながら人種差別をはじめとする社会問題への鋭い視点を提供し続けている俊英、片や言わずと知れたハリウッドのSF番長。そんな「混ぜるな危険」な2人がエグゼクティブ・プロデューサーに名を連ねているのが、HBOのテレビシリーズ『ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路』(以下、『ラヴクラフトカントリー』)だ。 『ラヴクラフトカントリー』の「ラヴクラフト」とは、アメリカのホラー小説、SF小説の世界に多大なる影響を与えてきた伝説的な小説家、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトのこと。生前のラヴクラフトは主にパルプ小説誌への投稿やゴース