これも解説が必要な井上工業架空増資事件 先週の12月13日に、東京地検は井上工業の架空増資に関連して逮捕していた7名のうち、井上工業の元社長室長ら4名を金融商品取引法違反(偽計)で起訴しました。残る井上工業の元社長ら3名は関与が希薄として不起訴となりました。 これだけでは、何が問題なのか良く分からないので解説します。 事件の詳細については11月24日付け「井上工業架空増資事件」と12月2日付け「井上工業事件はどうなっている?」にかなり詳しく書いてありますので繰り返しませんが、要するに当時東証2部に上場していた井上工業が、実質3億円しか払い込まれていないのに18億円もの新株を発行し、しかもその新株の大半が暴力団に流れて資金化され、結果的に井上工業も破綻したものです。 問題が2つあって、まずあきれるほど大胆で典型的な架空増資であることと、不正に発行された新株の大半が暴力団に流れて資金化されたこ