和歌山県田辺市新万で、台風12号で迷子になったとみられる野生の子ザルを民家の飼い犬がおんぶする珍しい光景がみられ、地元の人々を和ませている。 犬は地元の会社員前良明さん(65)が飼う雑種の雄「ゴマ」。14日、山で弱っていた体長約23センチ、体重約800グラムの子ザルを前さんが発見、ゴマの乗る車に乗せたところ、2匹はあっという間に仲良くなった。 今では子ザルはゴマの背中やおなかに常にしがみつき、無理に引き離すと泣きながら走り寄るように。近所の人も「かわいいね」「犬猿の仲と言うけれど」と、足を止めて見入っている。 子ザルは台風12号による紀伊半島豪雨で母ザルとはぐれたとみられ、前さんは「お母さんと間違えとるんやなあ。元気になったら山に返します」と語った。