虎岩 正樹さん テイラー・プロダクト・スペシャリスト。22歳で渡英し、26歳で渡米。ロサンゼルスの音楽大学、ミュージシャンズ・インスティチュート(MI)に留学。卒業後、同校で新学科の初代学科長を務める。2006年に帰国し、ソフトバンクアカデミア社外1期生、MI Japan校長などを経て2015年から現職。 最近、物価の上昇を実感する場面が多々あるが、値上がりしているのは食料品や電気料金、ガソリンなど、いわゆる生活必需品だけではないようだ。たとえば、バイオリンやギターをはじめとする弦楽器もそう。米国・カリフォルニア州に拠点を置き、米国内でトップシェアを誇るギターメーカー、Taylor Guitars(以下、テイラー)のプロダクト・スペシャリストである虎岩正樹さんは、「あくまでも個人的な感覚」と前置きしつつ、その要因を次のように推測する。 「ギターの値上がりはパンデミック以降、より顕著になって