音威子府の北大研究林・試験地 ●朝日新聞×HTB 半世紀にわたり、山のほぼすべての木の太さを1本1本、測っている林がある。音威子府村にある北大研究林内の試験地だ。広さは113ヘクタール、本数は約3万6千本。木の成長と伐採の関係などを長期的に調べており、世界的にも例のない取り組みという。 3月下旬、北大のスタッフが4人1組となって、雪が締まった試験地の中を素早く歩き、木の太さを測っていく。木には1本1本、個体番号が刻まれた金属プレートが付けられており、スタッフは高さ1・3メートルの位置の直径を測る。新しい木が育っていれば、直径12・5センチ以上のものに、新しい金属プレートを釘で打ち付け、樹種とともにリストに加える。 作業は、雪がなければ下草が邪魔になり、雪が深ければ歩きづらいため、雪が少し溶けて締まってきた、3月下旬から4月上旬の限られた時期に進める。対象地は11区画に分け、1区画は伐採せず