スティーブ・ジョブズには、誰もが知ってる2つの面があります。社員をプッシュして、市場を塗り替えるような、ものすごい製品を作らせる人だということ。そして、上司としては最悪な人だということです。 で、後者を裏付けるような記事が先日、ハーバードビジネスレビューに出ました。 ジョブズはあれだけ美点があるのに、ことリーダーシップに関しては偉人説(Great Man Theory) -CEO中心の経営執行権力モデル- に執着している。今どき時代遅れで長続きもできないし、所詮は死ぬ運命にある僕ら人間にすれば偉人論なんて、一時も休まず移ろい変わる世の中で無益なものだ。 昨年ワイヤードマガジンが出した巻頭特集にその論点がうまくまとまっていた。記事は冒頭、こんな印象深い逸話を紹介している。 - 会社の駐車場が混んでいて停める場所探しに困ると、同CEOは自家用のメルセデスを車椅子専用スペースに停めるのが常だった