経済産業省は21日、国のエネルギー政策の中長期方針を示す「エネルギー基本計画」の改定案を総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)に示した。2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする政府目標の達成に向け、再生可能エネルギーの拡大について、初めて「最優先」で取り組むと打ち出した。 【グラフで比較】各国の2030年の再エネ導入目標 総発電量に占める各電源の割合を示す「電源構成」の30年度見通しも示し、現行計画では22~24%の再エネは36~38%に大きく引き上げた。原発の新増設に関する記載は見送ったが、30年度の原発の比率は現行の20~22%を維持しており、再エネと原子力を合計した非化石燃料の比率を現行の4割強から6割に積み増した。 03年に初めて策定されたエネルギー基本計画は3年に1回程度の頻度で見直されており、今回の改定は18年以来。世界的に気候変動への危機感が強まり、政府は5