SOSは繰り返し発せられていた。親から虐待を受けて亡くなったとされる東京都目黒区の船戸結愛(ゆあ)ちゃん(5)。児童相談所(児相)や警察が何度もかかわっていたにもかかわらず、なぜ救えなかったのか。 2016年のクリスマスの夜、結愛ちゃんは香川県善通寺市の自宅アパート(当時)の外で、うずくまっていた。ピンクのパジャマ姿で裸足。気づいた近所の女性は上着を着せ、冷え切った体を抱えるようにさすって問いかけた。 「パパ怖い?」 「怖い」 「帰りたい?」 「帰りたくない」 女性は警察に通報した。女性によると通報は2回目。以前から父親の雄大容疑者(33)=保護責任者遺棄致死容疑などで逮捕=の怒鳴り声や結愛ちゃんの悲鳴、「ごめんなさい」と繰り返す声が聞こえ、激しくなっていた。 「あんたがこんなやからママ…
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