タグ

ブックマーク / www.enpitu.ne.jp (5)

  • 活字中毒R。「僕が人の話を聞く時に、絶対にやらないようにしていることが一つあります」

    『経験を盗め〜文化を楽しむ編』(糸井重里著・中公文庫)より。 (「おしゃべり革命を起こそう」というテーマの糸井重里さんと御厨貴さん(オーラル・ヒストリー(口述記録)の研究者・東京大学教授)、阿川佐和子さんの鼎談の一部です) 【御厨貴:僕が10年来経験を重ねてみてわかったのは、聞く時には「自然体」が一番いいということです。こっちが「聞くぞ」と意気込んでると、向こうもなんとなく「答えないぞ!」みたいに構えますから。 阿川佐和子:力を抜く? 御厨:最初から自分は何でも知っているという姿勢で臨むのではなく、知らない、よくわからない、だから聞きたいというスタンスですね。 阿川:ニコニコなさる? 御厨:いえいえ、それはあまりやると向こうが嫌がるからしない。現場に行って、先に来ちゃったから、部屋でボケッと座っているような感じです。 糸井重里:あっ、その「ボケッと座ってる」という言い方、すでに好感持っちゃ

  • よしもとばななさんの「ある居酒屋での不快なできごと」 - 活字中毒R。

    人生の旅をゆく』(よしもとばなな著・幻冬舎文庫)より。 【この間東京で居酒屋に行ったとき、もちろんビールやおつまみをたくさん注文したあとで、友だちがヨーロッパみやげのデザートワインを開けよう、と言い出した。その子は一時帰国していたが、もう当分の間外国に住むことが決定していて、その日は彼女の送別会もかねていたのだった。 それで、お店の人にこっそりとグラスをわけてくれる? と相談したら、気のいいバイトの女の子がビールグラスを余分に出してくれた。コルク用の栓抜きはないということだったので、近所にある閉店後の友だちの店から借りてきた。 それであまりおおっぴらに飲んではいけないから、こそこそと開けて小さく乾杯をして、一のワインを七人でちょっとずつ味見していたわけだ。 ちなみにお客さんは私たちしかいなかったし、閉店まであと二時間という感じであった。 するとまず、厨房でバイトの女の子が激しく叱られて

    shields-pikes
    shields-pikes 2009/08/13
    なぜその状況でチェーン居酒屋に行く?/バーや小料理屋やスナックの類いと違って、個別対応の良さや人脈で集客してるわけじゃないのに。仮に満足したって、同じ店を知人に紹介する気なんてはなからゼロでしょ。
  • 宮崎駿監督を悩ませた、『風の谷のナウシカ』の「3つのラストシーン」 - 活字中毒R。

    仕事道楽―スタジオジブリの現場』(鈴木敏夫著・岩波新書)より。 【『ナウシカ』というと、ぼくがいつもふれるエピソードが二つあります。 一つは製作終盤のときの話。当然のように、どんどんどんどん制作期間をっちゃって、映画がなかなか完成しない。さすがの宮さん(宮崎駿監督)もあせった。じつは宮さんというのは、締切りになんとかして間に合わせたいタイプの人なんです。それで、彼が高畑(勲)さんとかぼくとか、関係する主要な人をみんな集めて訴えた。「このままじゃ映画が間に合わない」と。 進行に責任を持つプロデューサーは高畑さんです。宮さんはプロデューサーの判断を聞きたいと言う。そこで高畑さんがやおら前に出て言った言葉を、ぼくはいまだによく覚えています。何と言ったと思います? 「間に合わないものはしようがない」 高畑さんという人は、こういうときよけいな形容詞を挟まない。しかも声がでかい。人間っておもしろい

    shields-pikes
    shields-pikes 2008/09/01
    自分は初期の宮崎駿作品が好きで、近作には違和感を覚えていたわけだが。つまりは、宮崎駿のむき出しの作家性じゃなくて、そこに上手なエンターテインメント編集がなされたものが好き、ということに改めて気づいた。
  • 活字中毒R。 『徹子の部屋』が、「一切編集をしない」3つの理由

    『聞き上手は一日にしてならず』(永江朗著・新潮文庫)より。 (ライター・永江朗さんが、各界の「プロの聞き手」10人に「聞き方の秘訣」についてインタビューしたから。黒柳徹子さんの回の一部です) 【永江朗:『徹子の部屋』は世界でも珍しい長寿番組になりましたね。ひとりで司会するトーク番組としては世界最長だとか。長く続くからには、それだけ画面にはあらわれない苦労も多いと思います。収録の前には、どの程度、スタッフとミーティングをするんですか。 黒柳徹子:月曜、火曜で6録っています。当は5でいいわけですけど、少しずつ余裕を見て。6録れば、1ヶ月で4のストックができます。何があるかわかりませんからね。ユニセフの仕事海外に出かけるため、夏休みとして収録を2週お休みします。芝居の舞台稽古があって休むこともあります。毎週、金曜日に打ち合わせをするのですが、いまディレクターが14人ぐらいいまして、

    shields-pikes
    shields-pikes 2008/05/26
    感服した。黒柳徹子、本当に凄い人だな。
  • 桜庭一樹さんに直木賞をもたらした、角川スニーカー文庫の編集者の言葉 - 活字中毒R。

    『週刊文春』(文藝春秋)2008/2/21号の「阿川佐和子のこの人に会いたい・第717回」より。 (『私の男』で、第138回直木賞を受賞された作家・桜庭一樹さんと阿川さんの対談の一部です) 【阿川佐和子:こうすりゃ売れるだろうって気がついたことはありますか。 桜庭一樹:読者を考えながら書かなくちゃいけないんだなと思いました。 阿川:何がきっかけで? 桜庭:中村うさぎ先生に「こういうものはこの人にしか書けない」と言われたような一冊を書こうと思って、『赤×ピンク』を出したんです。出だしから泥レスをしている女の子が転がり出てくるようなインパクトがある小説なんですけど。 阿川:確かにインパクトありそう。 桜庭:そうしたら、角川のスニーカー文庫の編集さんに言われたんです。「極端なストーリーでも書きっぱなしにせずに読者が共感できるようにわかりやすくしなくちゃ。読者の70%が自分のことを言われているよう

  • 1