真宗大谷派が、本山・東本願寺(京都市下京区)で開いている企画展で、女性差別に関わる経典の記述を紹介する展示を「宗門としての見解が出されていない」などとして、差し替えさせていたことが14日、分かった。宗派の依頼を受け展示内容を企画した研究者は「大谷派は女性室を設置するなど先駆的な取り組みをしてきただけに残念でショックだ」としている。 企画展は12月6日から今月15日まで開催の「経典の中で語られた差別」。差し替えられたのは、女性は仏になれないとする「女人五障(にょにんごしょう)」▽女性は男性となって成仏するとする「変成男子(へんじょうなんし)」▽女性が罪深い存在と記す蓮如の「御文」―を紹介するパネル案3枚で、いずれも世界人権問題研究センター(中京区)の源淳子嘱託研究員(71)が同派職員と協力して作成した。 源さんによると、企画展開催前の昨年11月下旬、このパネルについて宗派が差し替えを求めた。