【解説】本稿は、ドイツのサバイバーでアボリショニストの活動家であるフシュケ・マウさんによる、買春客に関するきわめてすぐれた考察です。書かれたのは2016年と少し古いですが(もともとはドイツ語)、その後、各国語に翻訳されて、世界中で読まれています。ここに、本人の許可を得て全訳を掲載します。基本的に英訳からの翻訳ですが、ドイツ語原文を適宜参考にしています。 フシュケ・マウ http://www.huschkemau.de 私の書き物机の横には、いやな記憶を入れておく箱が置いてある。私はフラッシュバックや「侵入的思考」が起こるたびに、紙にできるだけ早く書き留め、その紙を箱に投げ入れて蓋をする。箱はかなりいっぱいになっている。今日、箱の中からいくつかのメモを取り出した。なぜなら、買春客(punter)について書きたかったからだ。 「買春客」という言葉はドイツ語では「Freier」と言い、「誰かを自
![フシュケ・マウ「買春客たち――彼らはなぜ買春するのか、売春婦についてどう考えているのか」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/59e1f3a7776ec1bf15cb5e5d606977da253c5808/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fappinternational.org%2Fwp-content%2Fuploads%2F2022%2F01%2Fscreenshot-2022-01-28-at-15-31-21-the-punter-why-men-visit-prostitutes-and-what-men-think-about-them-e28093-huschke-mau.png)