典型的なのがセクシュアリティ(性)に関わるテーマだ。ポルノや性表現などは、今もSNS上で炎上しがちな大テーマだが、これについても「フェミニストはポルノに反対している」「フェミニストは性表現を支持している」という両方の語りがあり、一体どちらなのか混乱する人もいるだろう。 だが実はこれはどちらも正しい。フェミニストには、性表現やポルノに反対する人もいれば、賛成する人もいる。どちらもフェミニズムの観点からそう主張しているのだ。こんなふうに、対立する論が混在し、ともに意見をたたかわせるのがフェミニズムだと私は思っている。 フェミニズムとセックス・ワークの議論 そんななかでも、セックス・ワークの問題ほどフェミニズムにおいて議論を呼び、立場が分かれるテーマもない。本稿で紹介したいのは、この多様な議論を呼ぶセックス・ワークについて、近年、それに否定的な態度をとるフェミニストが世界的な水準で目立つというこ
![コロナで注目の「セックス・ワーカー差別」、フェミニズムとの複雑な関係(菊地 夏野) @gendai_biz](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/41ba0d3bccc1d03e8fa48005c48a825b0b7a5206/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F8%2F9%2F1200m%2Fimg_89e58d9adc43e4f0bc1374aabba8a5fd62588.jpg)