2008年12月をもって、ヒューマンインタフェース学会のユーザビリティ専門研究会は、その活動の幕を下ろした。今回は、国内のユーザビリティ活動の活性化に貢献してきた、この研究会の消長についてまとめておくことにする。 この研究会は1995年に筑波大学で第一回の会合を開いた。当時、プロトコル解析をインタフェース研究に応用するなどで活躍されていた海保先生が呼びかけ人で、記憶では30人程の参加者が会場に参集した。この時期はISO13407の制定に関する情報が少しずつ紹介されるようになった時であり、ヒューマンインタフェース研究の関係者の間でユーザビリティに対する関心が高まりつつあった時代でもあった。会場でその後も継続的に活動を行うことが決定され、以来、計測自動制御学会のヒューマンインタフェース部会の談話会の一つとして「ユーザビリティ評価研究談話会」という名称で活動を続けることとなった。それはヒューマン