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2011年4月15日のブックマーク (1件)

  • 『曽我蕭白の「石橋図」』

    江戸時代の絵師、曽我蕭白(そが・しょうはく)が、1779年に描いた作品「石橋図」です。無数の小さな獅子が川を飛び越え、危険極まりない断崖の岩壁を駆け上がり、親らしき獅子が子供たちを不安そうに見守っています。この作品は、日文化に惚れ込んだアメリカのメアリー・バーク夫人が半生をかけて収集した美術コレクションの一部として、数年前に東京美術館の展覧会で公表されました。 それぞれ個性的な表情や体位で描かれた獅子の子供たちは、画家によって一匹づつ魂を込められているように感じました。崖の途中で怯えたように立ち止まっている獅子。絶壁をよじ登りながら、こちらを向いて笑っている獅子。足場を失って落下する獅子や、兄弟の背中にしがみ付いた赤ん坊の獅子など、数え切れないほどの動物がうじゃうじゃと群れている光景は、可笑しくもありながら、少々恐ろしいところもあるのが、ヒエロニムス・ボッシュの地獄絵を連想させます。 崖

    『曽我蕭白の「石橋図」』