山中 浩之 日経ビジネス副編集長 ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。 この著者の記事を見る
Leica M7, 50mm Summilux F1.4, PN400N @Santa Monica, CA 勇気 勇気がなかなか持てなくて、そしてこの責任を恐れて人は本当の自由を得られない。どうして自分のままでいちゃだめなのだろう。人が自分のことどう見たっていいんじゃないか。僕が学生の頃、仲良かったアメリカ人のジャーナリストが教えてくれた言葉で、 Those who dance are thought crazy by those who do not hear the music. (踊っている人だって、頭がおかしく見える。音楽が聞こえない人から見たら。) というのがある。本当にそうだと思う。自分は自分の踊りを踊ればいい。ファインマンの本のタイトル(邦題「困ります、ファインマンさん」)にもなっている彼が最愛の最初の奥さん(結核?で若くして死んでしまった)から言われた、 What do
Contax T2, 38mm Sonnar F2.8 @Tyrol, Austria 15年前に消費者マーケティングの世界に入ってまず驚いたのは、とにもかくにもやたらキャッチコピーなのか、信念なのか良く分からない考えが撒き散らされていることだった。いわく、ファーストムーバーアドバンテージ、いわくポジショニング、いわくドミナント戦略、、、。 複雑な現象の背後にある原理原則を明らかにし、それから積み上げるように世界を理解していくサイエンスの世界から見るとかなり違和感のある世界だ。 一方、マーケティングもニューロサイエンスも知覚のメカニズムを探る試みという点では共通している。この二つはある種、楕円における二つの焦点のような関係だ。いかなる知的活動も神経系の活動によって生み出されることを考えると、マーケティングの基礎となるべき考えも、本来神経系の特徴にあるはず。 この10年余り日々考えてきた結論
Leica M3, 50mm Summicron F2.0 @Toyama 「市場における原子」の項でも少し書いたことに補足しつつ、ここまで議論してきた我々の脳が持つ4つの知覚の特徴、ポイントを考慮すると、力強い商品やサービスの打ち出しをしていくには、 「これまでにない異質で意味があるレベルの価値を、生活なり意味のある状況と関連付けて打ち出すこと」*1 が鍵になると言えます。(あくまでexecution、即ち実行が等しくちゃんと回ると前提にした場合、、、現実では、ここが企業の力の差の大きなところなので、思考実験的な状況での話。) この視点で、いくつか典型的な商品、サービスの打ち出し方に関するマーケティング論?あるいはアイデアを少し検証、評価していきたいと思います。(ちなみにここで言う「打ち出し方」とは、マーケティングジャーゴンで言えばバリュープロポジション、すなわち提供価値、価値訴求、ある
Contax T2, 38mm Sonnar F2.8 @Los Angels, CA マーケティングを考える際に、「市場」あるいは「マーケット」をどう考える、というのは避けては通れない道だ。あるいはマーケットをどういうものだと考えるのか、がほとんどすべての質問の根源とさえいえる。 そうするとすぐにセグメンテーションだ、人をどう考えるかだ、とか、行動を解明しないと、、、という話になってしまうのだが、本当にそれでよいのだろうか。 脳神経系の特性からこれまで見て来たとおり、モノやサービスを力強く売ろうとしたときに、まず本質的に大切なのは「これまでにない異質な価値を、生活なり意味のある状況と関連付けて打ち出すこと」。 という視点で見ると、実は”ポジショニング”という過去30年間でこの分野最大のヒットといえる言葉すら「異質性」にしか目を向けていないという点で、大きく不十分といえる。では、生活なり意
大雑把に「理」と「情」というものがあって、情報の送り手と受け手との間で、 「理」と「情」と、両方が揃わないと、人は動かない。 情報の送り手が「理」と「情」両方を用意するときもあるし、提供のやりかたを 工夫することで、送り手は「理」を提供して、それに反応した受け手から、 「情」が引っ張られるやりかたもある。恐らくはその逆も成り立つ。 梅田望夫氏の書評を読んで、個人的に考えたこと。 書評のこと 企業家の梅田望夫氏が、書評を書いた。 たぶん氏にとってはとても大切な内容が書かれている本で、抑えた文体で内容をほめて、 「全ての日本人が読むべきだと思う」なんて書かれていた。 その文章に、あんまり肯定的な反応が返ってこなかったからなのか、 普段冷静な梅田氏が、珍しくいらだった調子で、Twitter に「はてなブックマークのコメントには、 バカなものが本当に多すぎる」なんてつぶやいていた。 こういうのは、
テクニック2:声を出して伸びをする できるだけヘンな声を出しながら伸びをします。周りの人のことはあまり気にせず(笑)。これだけなんですが、意外にリラックスできます。 テクニック3:頭の中の独り言のスピードをゆっくりに この方法は、特に夜眠れない時に効果的です。眠れない時は、「眠れないな、早く寝ないと。早く寝ようと思っているのに、明日は忙しいのに、眠れないよ。そういえば、あの報告書を早く仕上げて提出しなくちゃ……」というように、頭の中でしゃべっていますね。 眠れない時は眠れないまま、頭の中で流れている自分の言葉を聞いてください。まず、言葉に気づくのが第1ステップです。次に、その言葉のスピードをゆっくりにしていきます。ボリュームを下げて、スピードコントロールをゆっくりにします。 「ね む れ な い な。は や く ね な い と……」という感じで、頭に流れている言葉のスピードを、そのまま、ど
すごい物を見てもへこたれない人 なぜ、へこたれたのかを分析しよう精神論だったり、「才能」や「努力する才能」だよ、という言葉で片づけるのは簡単だけど、それでは何もプラスがないし、つまらない。ここはもう少し細かく考えてみよう。 すなわち、君はなぜ「できない」「もう無理」と思ったんだい? 一つには環境要因があるだろう。お金、時間、周囲との人間関係…。これらはすぐに改善するのはなかなか難しそうだ。 だけどもう一つ、「何をすればいいのか分からず途方に暮れた」「あんなこと、今の自分には難しすぎる」…努力しなきゃと思っていても、一体どこでどう努力すればいいのか分からない。そういう理由なら、それは何とかなるかもしれない。 発達には最近接領域があるまず最初に知っておいて欲しいことがある。人間は1歩先の足場にしか届かない。 これを教育の専門用語で「発達の最近接領域」という。最近接領域とは「自分一人でできる」以
Leica M7, 35mm Biogon F2.0, RDPIII @from Nevada to California この5-6年、とみに学生の志望者が増えていると聞く。ぼくの長年勤めてきたあるプロフェッショナルファームのことだ。一説によると、日本の一部のトップ大学の学生で就職を考えている人の過半数が来ているんじゃないかという話すらある。この業界(そんなものがあるとして)が全体的にそういう話であるという話もある。 僕はコレを聞いて即座に危ないと思った。必ずしも死への行進、レミング現象というわけではないが、みんなが目指すものは本能的に避けるのが正しい選択なのに、それに逆行しているからだ。(註:会社としては実に喜ばしいことである。あくまで主語はこの学生たち。) 確かに教育は手厚い。激しいクライアントインパクト、バリュー優先の社会の中で成長は加速する(grow or goという)、ただし、
Contax T2, 38mm Sonnar F2.8 @New Haven, CT (ちょうどアメリカに行って間もない頃の写真です) 週末メールフォルダーを整理していたら、思いがけず、自分がアメリカに旅立って間もなくという11年あまりまえの夏の日の思いを綴ったメモが出て来た。 当時ブログなどなく、何しろインターネット人口が日本全体で、今の15分の一、まだ五百万程度という時代だったということもあり(家ではほぼ100% dial-up:速い人で56kの時代)、友人、知人でネットのメールアドレスを持つ人にメルマガ的に配信していたものだ。 何通にも渡って、日本をほとんど永遠のつもりで飛び出*1、感じたことを綴っているのを見て、何とも気恥ずかしく、しかし、心を再び新たにさせられた。こういう効果があるから、写真もこんな日記のようなものも価値があることが分かる。 - で、そのメモの話。 そのメモを見て
「イヤイヤ仕事をしている人」が、 どんどん増えていくなかで、 「オレはべつにイヤじゃないよ」という人に 1回会うだけでも、うれしいですよね。
インターネットによって それまでは知らずに済んできたことが どんどん知識として入ってきてしまう、 ということがありますよね。 それはよいことでもあるけれど、 「選択肢を無限に増やす」という 難しい問題にもなっていて。
そうですね。 糸井さんと梅田さんが 会ったことがないというので、 一度会っておいたほうがいいんじゃないですかと。 まぁ、それだけのことなんですよね。
どうやったら卒研を失敗できるか:他人の話を聞くのをやめるとか、卒業研究・修士研究時の悪循環を防ごうとか、怖い先生に質問をしにいくコツなどで、「遠慮なく質問しよう」、「先生をうまく使おう」とアピールしてきたわけなのですが、効率が良くて、安全な方法だけが良い方法では決してありません。 人には向き、不向きというものがあるので、どうしても一匹狼の方が気が楽な人も絶対にいます。どちらが良いとかどちらが悪いとかの問題ではないので、一匹狼気質の方は諦めましょう。 それで、あなたが一匹狼気質の場合、どうやって、多様な視点を確保するのかというのが一番の課題だと思います。 そこで、おすすめなのが一人Q&A大会です。典型的な質問フォーマットを自分で用意し、自分自身に徹底的に質問してみるのです。みなさんがどうだかわかりませんが、私はものを考えるときイメージではなく、言葉でものを考えます。質問とそれへの回答という形
マンネリ化した方法でExcelを使っていないでしょうか。実はもっと簡単で手早くできる技があるのです。使わないなんてもったいない。アナタの知らない「新」Excel技大特集! 第1回は、手間を省いて操作をすばやく! 今すぐ役立つ厳選早技15を紹介します。面倒な入力や編集作業をどんどん片づく! 驚きのExcel 超早業ベスト15――インデックス 技1――表の早技 表の見出しを除いて列幅を自動調整 技2――入力の早技 支店名をいつも決まった順番でオートフィル入力 技3――入力の早技 「=」の代わりに「+」キーで式を入力 技4――入力の早技 セルを組み合わせて思いどおりに連続データを入力 技5――入力の早技 ながーい連番を一発入力 技6――編集の早技 ツールバーの[下線]ボタンで二重下線を引く 技7――表の早技 基本の行列入れ替えはボタンで 技8――表の早技 多様な罫線を使った複雑な表は「罫線なし」
A gift or hard graft? | Guardian.co.uk 人より恵まれた天才的な才能を発揮する人にとっては、努力なんて必要のないことなのでしょうか? あるいは、努力によって何事もカバーできるものなのでしょうか? その疑問への答えは「10000 時間」かもしれません。 「ティッピング・ポイント」 や、その廉価版「急に売れ始めるにはワケがある」 、第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい といった本で著名な、マルコム・グラッドウェルの新しい本、Outliers: The Story of Success からの抜粋記事が Guardian 紙に掲載されていまして、この興味深い問題について触れています。 彼によると、伝説的なプログラマーのビル・ジョイのような人や、ビル・ゲイツや、ビートルズのようなバンドの成功も、「10000時間の努力」と、いくつかのタイミングが支配して
一流の研究者とルームメイトになって二週間、私の仕事の能率はなんと通常の2倍に上がりました。 いえ、仕事を倍こなす秘密を教えてもらったわけではありません。この先生、ものすごくおしゃべりが好きなので、一日の半分は議論の相手をしているのです。朝やってくるとまず2時間ほどの議論。昼くらいにもう1時間。夕方にもう1時間で、私の仕事時間はざっくりと半分になってしまっています。でもまあ、やればなんとかなるもので、いつもと同じ仕事量を半分の時間でなんとかやっつけています。ものすごく疲れていますけど…. そんなある日の会話。 先生:「それでね、一口に地球温暖化といっても Signal to Noise ratio の問題がありましてな…」 私: 「自然変動とどちらが大きいかって話ですよね」 先生:「Or course. And you see…. (以下英語がだーっと) ……Right?」 私: 「!!!…
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