台風19号で浸水被害に遭った福島県伊達市梁川町の町史編纂(へんさん)室で6日、被災した収蔵資料などの乾燥作業が始まった。 同施設は、台風の河川氾濫による浸水で建物とプレハブ、2階建ての土蔵の計4棟が水に漬かり、古文書や写真などの歴史資料のほか古い民具などが被災した。市によると、歴史資料だけで少なくとも2千点が水没したとみられるという。 乾燥作業は市や県の職員のほか、専門家などが応援に入り古文書を仕分け洗浄し、乾燥作業を行っている。仕分け作業に携わる福島大の阿部浩一教授は、被災した古文書などは「地域の歴史や文化を知る上で重要な資料」としており、「丁寧に処理すれば復元できる。個人宅の古文書も捨てずに教育委員会などに相談してほしい」と適切な管理を訴える。