伊豆大島で死者30人を超える被害を出した台風26号。首都圏にも上陸した16日朝、ネットでは交通機関の乱れに巻き込まれた通勤客らの嘆きがあふれる一方、「台風でも出勤しようとする会社員」が注目テーマとなっていた。日本人の勤勉さか、社畜の証しなのか。大災害の現場とは別世界だが、会社員には切実な問題でもあったようだ。 ◇ 「伊豆大島で住宅流される 避難勧告や指示はなし」。惨事を伝えるニュースが広がり始めた16日午前8時台、ネットには現地の緊迫感とは無縁の、こんな題名の掲示板が立てられた。 「ほこ×たて」は最強のもの同士を競わせるフジテレビの番組名。暴風雨の中を出勤しようとする人々を揶揄(やゆ)するものだが、書き込みでは「余裕で社畜」「社畜をあなどるな」など「社畜圧勝」の声が充満。「こういう日にも仕事するのが日本人なんだよなぁ…グローバルスタンダード的には休むんだけどなぁ」と嘆きの声も交じった。