前橋育英高在学時、山田耕介監督によって攻撃的MFからボランチへとコンバートされた細貝萌。今では世界の一流選手が集い、激闘を繰り広げるドイツ・ブンデスリーガにおいて、各国の代表級の選手と対等にわたり合える選手へと成長した。日本が誇るボランチが、同ポジションの奥深さを説く。(取材・文/一色伸裕 写真/Ryota Harada) <<前編『最初はトップ下だった』 ■ 相手との距離感、『間』が重要 母校・前橋育英高校の山田耕介監督によって、ボランチとしての才能を見出された細貝萌。世界最高峰と呼ばれるドイツ・ブンデスリーガで、屈強な相手と対等にわたり合うその守備力には本場のファンも舌を巻き、チームを率いる指揮官も称賛を惜しまないほど。 「ハジメはサッカーを理解している。どのタイミングでボールを奪うか、そしてその先の攻撃の組み立てまで考えている。戦術眼に秀でたプロフェッショナルな選手だ」(ヘルタ・ベル