韓国で脱北者に成りすまし、スパイ活動をしていたとして国家保安法違反の疑いで摘発された北朝鮮国家安全保衛部(秘密警察)所属の女工作員、元正花(ウォン・ジョンファ)被告(34)。1987年の大韓航空機爆破事件で逮捕された金賢姫元死刑囚以来の“大物女工作員”の摘発で、自らの肉体と秘薬を「武器」に、韓国軍将兵を手なずけた。摘発の直前には、北からのミッションを受けて日本にも潜入。スパイ映画さながらの工作活動は、韓国社会だけでなく日本の公安当局にも強い衝撃を与えた。15歳でスカウト 韓国紙などの情報を総合すると、元被告は北朝鮮北東部の都市、清津市生まれ。 清津には工作機関が多数存在するとされ、かつて日本の領海に侵入してきた工作船の多くも、清津の港から出航している。 元被告の父も工作員で、韓国への浸透作戦中に死亡。母と再婚した養父(63)も工作員で、今回の事件の摘発で、対南(韓国)潜入工作がバレて逮捕さ