人工衛星の姿勢制御に必要なジャイロやホイール、姿勢制御用計算機などを一つの小さなパッケージに詰め込んだ装置である。2014年から開発をスタートし、まず10センチメートル角の3軸モジュールの開発に成功した。頂点で自立倒立できる制御性能を有する3軸モジュールとしては世界最小のサイズであった。 さらに国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟内で使用する「JEM自律移動型船内カメラ Int―Ball(イントボール)」に搭載するため、さらなる小型化を図り、一辺31ミリメートル、重量50グラムにまで小型化することに成功した。 このサイズを目指すには、10センチメートル角と比べて体積を30分の1以上にまで小型化しなければならず、電子基板回路の搭載スペースが内部に全くなくなってしまう。構体自体を回路基板とするなど、組み立て性も考慮しながら電気・機構の設計解を追求した。結果、内部は部品と配線が複雑