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2013年1月15日のブックマーク (3件)

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 生産性基準原理と逆生産性基準原理の行方

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 「経済成長は七難隠す」というのは飯田さんからよくきいたセリフだけれども、たしかに、この失われた二十年において日経済に足りなかったのはマクロ経済政策であったと思う。最近、POSSEの台頭が目立つようになるたび、その筋の人たちがマクロ経済政策がまったく抜けていると指摘している。まあ、彼らが左派系の労働関係研究者の薫陶を受けているのだから、それはそうなるでしょう。しかし、僕はそれでも別にいいと思っている。 労使関係の分野でマクロ経済政策と結びつけた最後の議論は佐々木孝男による1984年の逆生産性基準原理であったといってよいだろう。佐々木さんは知る人ぞ知る、というか、労使関係界隈の人であれば、おそらく知らない人はいない大立者である。日に労働生産

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 企業別下部構造は決定的な要因ではない

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 ポリティカル・ユニオニズムに濱口さんが反応してくださって、問題提起してくださったのですが、私の率直な感想で言うと、企業別下部構造などというものはアプリオリに存在していたわけではない、ということを主張したいと思います。そもそも、企業別組合は戦後に出来たものです。 まず、スタートは戦後の総同盟や新産別の組合再建の方が早かった。これが第一。つまり、ナショナル・センター主導で始まったということがポイントです。おそらく、もし日の労働組合の質というものがあるとすれば、労働組合というものがその黎明期においてインテリをエンジンにしていた経験を持つというところにあるのではないでしょうか。それが右派系の場合、というか、総同盟(戦前のですよ)は鈴木文治から松

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 ポリティカル・ユニオニズムというもの

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 年末から戦後の賃金史を考えていて、その絡みで労働運動の歴史も考えていたわけですが、やっぱり賃金を勉強する際に労働組合のあり方という、やや大上段に構えた問題を考えないといけないと思います。私はずっと言っているのは、労働組合は来、熟練工から始まったのであり、腕があるということこそが交渉力の源なんだ、ということです。それを忘れてしまってはいけない。これは言い換えれば、ビジネス・ユニオニズムと言ってもいい。 それでも、労働組合運動は、その運動の質として、おそらく二つの情熱があった。その一つは間違いなくビジネス・ユニオニズム。そして、もう一方はソーシャル・ユニオニズム。実は連合が出来た後、遅々たる歩みではあっても、ソーシャル・ユニオニズムが少しず