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ブックマーク / www.amazon.co.jp (321)

  • 次のAmazonレビューを確認してください: ある学問の死 惑星的思考と新しい比較文学

    このは一言で言うと「カルチュラル・スタディーの教祖」による自己批判の書だと思う。 要するに彼女はこのの中でこう語っているのだ。われわれはこれまで「サバルタンの立場で語ることは可能か」とかいろいろ言ってきたけど、結局は英米の大都市のサロン的な雰囲気のもとでの高尚な文学談義の域を一歩も出ていなくて、第三世界の言語を習得してそのテクストを発掘しようとしたり、そのフィールドに足を踏み入れて人々の「語り」にじかに耳を傾けたり、といったことをほとんどしてきてこなかった。だから結局のところこれまで自分たちの仲間うち以外では通じないような小難しい議論を展開することしかできなかったんじゃないか。そういう意味では、アメリカの覇権主義と資主義の尖兵でしかなかったかもしれないけど、しっかり現地言語を学んでフィールドに足を運び、せっせと「厳密な」学問的成果を発表してきた地域研究の「勤勉さ」を見習うべきなんじゃ

  • その時点で言うべき

    (概略)十五年戦争について共同で研究していた原朗(1943-)は、小林英夫(1939-)が1975年に「大東亜共栄圏の形成と崩壊」(お茶の水書房)を出した時、自分が学会発表した論点が盗用されていることに気づいたが、沈黙を守り、原は東大名誉教授、小林は早大名誉教授になったが、30年も過ぎて原は2013年、70歳で東京国際大学を定年となった際、かつての盗用について語った。すると小林から名誉毀損で訴えられ、原が一審から最高裁まで敗訴したのであった。 (レビュー)最初に盗用された時点で学会に訴えるべきである。著者はそれをすれば学会は崩壊すると言っているが、すればいいではないか。そうやってことを荒立てないほうが無難に出世できますよという学問界の悪しき慣習が問題なのだろう。

    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2021/11/05
    身も蓋もないがその通り
  • 「マルクスの大霊言」を下回るクオリティの批判本。B級思想ポルノの目眩くバトルにようこそ。

  • 次のAmazonレビューを確認してください: はじめてのウィトゲンシュタイン NHKブックス

    書のP.54に以下の記述がある。 「有限な存在である我々は、命題を構成する要素を常に有限個しか持ち合わせていないが、有限な要素を組み合わせることで、有意味な命題を無限に産出してゆくことができる。」 この記述を言い換えると、命題構成要素をmとして、m≠∞のときに、mCnが∞だと言っているので、この記述は誤りである。 はたしてこの誤りはヴィトゲンシュタイン人の誤りであろうか、それとも著者が誤解しているだけの誤りであろうか。 私には、理系の教育を受け、卒業後に数学基礎論の研究をしたとされるヴィトゲンシュタイン人が、このような数学の基礎を誤るとは思いにくいので、著者の誤解だと信じたい。 加えて、言語表現の有限性/無限性問題は言語哲学やヴィトゲンシュタインを考えるときに、きわめて重要な基概念であると思うので、この部分で「筆が滑った」などということは許容できない。 残念ながら、この記述に出会っ

    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2021/04/11
    致命的な間違いはお前だ。m≠∞のときに、m個の要素の中から重複を許してたかだか可付番無限個を取り出す組み合わせでそこにさらに順列が加わるんだからm^∞で結局∞だよね。
  • 次のAmazonレビューを確認してください: はじめてのウィトゲンシュタイン NHKブックス

    書のP.54に以下の記述がある。 「有限な存在である我々は、命題を構成する要素を常に有限個しか持ち合わせていないが、有限な要素を組み合わせることで、有意味な命題を無限に産出してゆくことができる。」 この記述を言い換えると、命題構成要素をmとして、m≠∞のときに、mCnが∞だと言っているので、この記述は誤りである。 はたしてこの誤りはヴィトゲンシュタイン人の誤りであろうか、それとも著者が誤解しているだけの誤りであろうか。 私には、理系の教育を受け、卒業後に数学基礎論の研究をしたとされるヴィトゲンシュタイン人が、このような数学の基礎を誤るとは思いにくいので、著者の誤解だと信じたい。 加えて、言語表現の有限性/無限性問題は言語哲学やヴィトゲンシュタインを考えるときに、きわめて重要な基概念であると思うので、この部分で「筆が滑った」などということは許容できない。 残念ながら、この記述に出会っ

    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2021/04/11
    確かに「私は馬鹿です」と公に触れ回っているようなレビューだな
  • Amazon.co.jp: 社会倫理学講義 (有斐閣アルマ): 稲葉振一郎: Digital Ebook Purchas

    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2021/03/24
    本書に無関係なことを描かないでください。
  • 「マルクスの大霊言」では近代資本主義経済批判にはなっても、現代社会の危機への処方箋にはなり得ない (10月29日再読後に追記 SDGsへの補足と資本「論」)

    「眠っているマルクスを久々に呼び起こそう。彼ならきっと人新世からの呼びかけにも応えてくれるはずだ (p138)」。この一文を読んで評者は、このは要するに「マルクスの大霊言」なのだと思ってしまったのだが、あまりに手放しで絶賛するレビューばかりなのに驚いたので敢えて☆一つ。読む価値がないという意味ではないのだが,マルクスに立脚した近代資主義批判が広く浸透せず、また実効性も持ちえていない現状の理由が書の論の進め方に顕れてしまっているように思えるのだ。 1. まず著者は書冒頭で「SDGsは大衆のアヘンである!」と、マルクスにならって声高に宣言したかったようだが、いきなり大きな見当違いをしている。最近、巷で皮相的な「SDGsビジネス」や「SDGsビジネスモデル」が氾濫し、いわゆるグリーン・ウォッシュならぬ「SDGsウオッシュ」の様相を呈していて、アリバイ作りというかこうした便乗ビジネスには

    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2021/02/02
    よく読まれてんなあこれ
  • 次のAmazonレビューを確認してください: 怪獣8号 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

    災害として怪獣が出てくる等、設定的にはパシリムやアニゴジによく似ている。 怪獣のデザインはマブラヴのBETAのようにおどろおどろしく、人物も上手い。 しかしこの作品、当に緊張感や絶望感の欠片すらない。 怪獣は絶望と恐怖の象徴であるべきでしょう?あんな気持ち悪いデザインにしておいて、 隊員はおろか民間人ですら怪獣に対する恐れが一切見られない。 それどころか隊員にいたっては、一歩間違えば命を失う仕事のはずが、怪獣狩りにゲーム感覚で参加し、 誰が手柄を上げるかとか何匹倒すかとか言い始める。ベテラン隊員ならまだしも、初出動の新人もそんなノリ。 この世界の連中にとって怪獣って何なわけ?ちょっと迷惑な野生動物(現実世界の熊以下の危険度)なの? 上っ面だけ過去の怪獣作品の文脈利用して中身はスカスカといった感じ。 主人公が突然めちゃくちゃ強い怪獣になるのも更に緊張感の欠如に拍車をかける。 史上最強クラス

    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2020/12/11
    愛があるなあ
  • 「マルクスの大霊言」では近代資本主義経済批判にはなっても、現代社会の危機への処方箋にはなり得ない (10月29日再読後に追記 SDGsへの補足と資本「論」)

    「眠っているマルクスを久々に呼び起こそう。彼ならきっと人新世からの呼びかけにも応えてくれるはずだ (p138)」。この一文を読んで評者は、このは要するに「マルクスの大霊言」なのだと思ってしまったのだが、あまりに手放しで絶賛するレビューばかりなのに驚いたので敢えて☆一つ。読む価値がないという意味ではないのだが,マルクスに立脚した近代資主義批判が広く浸透せず、また実効性も持ちえていない現状の理由が書の論の進め方に顕れてしまっているように思えるのだ。 1. まず著者は書冒頭で「SDGsは大衆のアヘンである!」と、マルクスにならって声高に宣言したかったようだが、いきなり大きな見当違いをしている。最近、巷で皮相的な「SDGsビジネス」や「SDGsビジネスモデル」が氾濫し、いわゆるグリーン・ウォッシュならぬ「SDGsウオッシュ」の様相を呈していて、アリバイ作りというかこうした便乗ビジネスには

  • 次のAmazonレビューを確認してください: 丸山眞男の憂鬱 (講談社選書メチエ)

    「近代日が犯した失敗を繰り返さないために、今や丸山眞男に決着をつけなければならない」と意気込んでる割には全く空回りな。先行研究を全く調べず、思い込みと勢いだけで書かれてます。図式的には小林秀雄と山七平を持ち上げて丸山眞男を落とす、というよくあるパターンであり、結論は最初から出ているわけである。 著者は1節を割いて『日政治思想史研究』に批判がなかったと述べているが、戦後の近世思想史研究の多くがこの丸山のを批判することを目的としていたことは研究史を調べれば明白。そうした批判の決定版である子安宣邦『事件としての徂徠学』『宣長問題とはなにか』すら参考文献にあげないのは単なる知的怠慢。 そもそもこの、前半は丸山の『日政治思想史研究』と山崎闇斎論の要約、後半は山七平『現人神の創作者たち』の要約という、ほぼ学部生のレポートレベル。なぜこの水準のものが書籍化されたかといえば、著者が有名人だ

  • 次のAmazonレビューを確認してください: イスラム2.0 SNSが変えた1400年の宗教観 (河出新書)

    大まかな感想はタイトルの通りで、レビュー欄全体のバランスと今後の期待も込めて★1とします。個人的に関心のあるテーマでもあり、以下ねちっこい長文となっており恐縮ですが、既に書を読んだ人にも、そうでない人にも、一意見として読んで参考にしてもらえたら幸いです。 まず「はじめに」&「あとがき」に述べられているような、「イスラームは平和の宗教」とする言説が偏っていることについては、私も同意します(とはいえそこまで極端なものが日での「通説」なのかどうかは慎重になるべきだと思います)。ざっくり言うと、イスラームは著者の指摘するように非常にプラグマティックで論理的な教えを持っており、例えば戦争時の法規や刑罰についてなど、当然単なる「平和」では片付けられない側面についても多くの法規をもたらしているためです。 そのため、「イスラームは平和の宗教」説に反する言説を一切合切タブー視する風潮があるとしたら、確か

  • 次のAmazonレビューを確認してください: エレクトリック・ステイト THE ELECTRIC STATE

    SFグラフィックノベルの傑作。ドローン大戦争の後の人類を支配するセンター社が、集合意識から生みだされた新生命体を密かに絶滅させようと狙う、表に出ない闘いを、主人公の19才の少女ミシェルと、それを密かに追う謎の男が交互に語りながら展開するスケールが大きく緊迫感のある逃走・追跡の物語。しかし日版は訳者が謎の男の語り部分を強引に少女の言葉として翻訳してしまったために、無駄に難解で、大事な部分が失われたになってしまった。来ならリコールものの欠陥だが、それでもまだ面白いところが、画力と言うかこのの底力。 【ネタバレ+α】 文中で、黒地に白抜き文字で文章が書かれているページの語り手は、主人公の少女ミシェルではなく、最後まで正体の明かされない謎の男だ。原作はそれを示すため、そのページの絵には常に語り手の男の乗っている赤い車や、男の姿をはっきり描いている(さらに英文版ではこの部分はイタリック体で

    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2019/12/20
    なん……だと……?
  • 次のAmazonレビューを確認してください: 5ヤーダー(8)

    1〜8巻まで一気に読んだけど、ひどいストーリーでした。 普通の漫画を期待している人は読まないほうがいい。私は馬鹿なのでめちゃくちゃ面白いと思っちゃいました。 漫画界のイグノーベル賞とでも言った感じ。

    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2019/12/03
    “5ヤーダー”
  • 次のAmazonレビューを確認してください: 刑務所しか居場所がない人たち 学校では教えてくれない、障害と犯罪の話

    刑務所の実態や福祉の仕組みについて知るには良書だと思います。残念なのは、服役している障害者の諸問題が、福祉(制度)を使えば問題が簡単に解決できるように書かれていることです。現実は著者が考えているほど簡単ではありません。知的障害があることが判明しても、支援を受けるか、受けないかは人の意思に委ねられるのが原則です。したがって、福祉サービスを受けるための療育手帳(知的障害がある人のための手帳)の取得についても、人の了解が得られなくてはなりません。成人になるまで健常者として生きてきた方が自分を障害者として受容することに抵抗するのはふつうであり、療育手帳の取得も簡単ではありません。たとえ、手帳を取得してもそこから先が大変であることは軽度知的障害がある方の支援に携わる人なら知っていると思います。 知的障害があって窃盗を繰り返す人の中には生活に困ってということではなく、ただ衝動的に盗んでしまったり、

    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2019/09/23
    シビアな書評や
  • 次のAmazonレビューを確認してください: マニラへ渡った瀬戸内漁民―移民送出母村の変容

    この作品を手に入れたとき、とても嬉しかった。私は年金生活者で高価なが買えないので、尾道市の図書館に当たりましたが有りませんでした。しかし、なんとか工面して買うことが出来ました。 著者の武田尚子氏との出逢いは。昨年6月の偶然のことから、たまたま地中海学会の大会が尾道市で開催されたのが機縁でした。会の内容も何も知らない一市民が興味位で学会の会場に紛れ込み聴講したことに始まります。 まさか私の故郷、瀬戸内海の小島をかくも詳しく実施調査され、マニラに渡った私の父母たちのことを話されるとは夢にも思いませんでした。おそらく、この大会に参加しなかったら、生涯父母のルーツ、島の歴史的背景を知ることはなかったでしょう。 そして何よりも感心したのは十三年に渡り内海町の三百年の文化歴史を綿密に調査され、百八十名を超える聞き取り調査それも島内だけに限らず、マニラ、米国までも探求の手を伸ばし足を運んで研究された

    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2019/09/15
    泣かせる
  • 次のAmazonレビューを確認してください: アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー (字幕版)

    変身しないハルク、宇宙に放り出されただけで死ぬ超能力がすごい敵、ストーンを4つも持ってて苦戦するサノス、タイムストーンを使ってループに持ち込まないストレンジ、なんでもできるパワーを得てやることが生物半数消滅なだけのサノス、色ボケ足手まといのヴィジョンと突っ込んだらキリがないくらい誰も真剣に勝とうとしていません。いつまでプロレスごっこを見せられるのかと終始うんざりでした。

    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2019/08/03
    そう言われればその通りだ
  • Amazon.co.jp: 幼稚園 2019年 09 月号 [雑誌]: 本

    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2019/07/30
    amazon何やっとんじゃ
  • Amazon.co.jp

  • 次のAmazonレビューを確認してください: 天冥の標Ⅹ 青葉よ、豊かなれ PART3 (ハヤカワ文庫JA)

    「子どもを作れる男女カップルが一番良い」というメッセージで終わってしまって残念でした。 この時代に訴えるメッセージがそれで、当に良かったのですか? ラゴスはもともとのパートナーを捨てて新しいパートナーに行くし、捨てられた方は使い古された反応を返すだけで終わってしまうし……。 というか、生殖能力のないラゴスがじゃあどうやって欲しいものを手に入れるのかって部分も、ついでに済ませときましたよって簡潔さで終わらせるってどうなんですかね。 ……一人で男女の性差だけでなくヒトと人工生命体の境界を超えようとしていたアクリラは要の肉体を持ってかれてしまうし……。肉体があるから意味のあることなのに、時を止めて美しいものは美しいままにって人形化されるのひっでー。 最大の敵は「かわいいパートナーをあてがえばOKだよ!」って世話焼きな親戚みたいな片付け方で終わらせるし。 10年間追って、その終幕がこれか……と肩

    shinichiroinaba
    shinichiroinaba 2019/03/05
    『天冥の標』完結をめぐるやりとり
  • 制度とは何か──社会科学のための制度論 | フランチェスコ・グァラ, Francesco Guala, 瀧澤 弘和, 水野 孝之 |本 | 通販 | Amazon

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