印刷 陶板が張られた小川家住宅の浴槽=京都市中京区 京都府教委は12日、国の重要文化財「小川家住宅」(京都市中京区)の浴槽が、江戸末期の嘉永年間(1848〜54)に作られた国内最古の陶板(タイル)張りの可能性が高い、と発表した。主屋(しゅや)の解体工事に伴う調査で分かった。 主屋にある浴槽は縦90センチ、横70センチ、深さ60センチ。内側に陶板(縦18センチ、横22センチ、厚さ3センチ)が約50枚張られている。浴室内の洗い場に敷かれた陶板が、嘉永年間に敷地内に建築された土蔵などに使われていたものと同一だったことから、府教委は浴槽も同時期に設置されたと判断した。浴槽はこれまで、主屋が改築された大正初期のものとみられていた。 同住宅は「二条陣屋」とも呼ばれ、江戸期に近くの二条城に向かう大名が宿泊したとされる。府教委は「目新しさで大名を喜ばせようとしたのではないか」とみている。浴槽は修理し