外来種の「ムネアカハラビロカマキリ」というカマキリが国内で急速に広がっている。在来種のカマキリを駆逐するおそれが心配されるが、研究者が調べたところ、中国産の竹ぼうきについた卵が海を越え侵入してきた可能性が高いとわかった。卵から幼生が大量にかえる時期を前に、専門家は「自宅や学校、公園で使われる竹ぼうきに卵がないか注意してほしい」と呼びかけている。 ムネアカハラビロカマキリは中国などにすみ、日本では2000年代に初めて発見された。日本にいる在来種のハラビロカマキリに似ているが、腹側が赤っぽいほか、体長が最大8センチほどと大きく、卵の孵化(ふか)時期が早いなどの違いがある。 神奈川県立生命の星・地球博物館などの研究チームによれば、東京都や新潟県、愛知県、京都府、鹿児島県など少なくとも20都府県で見つかった。生態系への影響はまだよくわかっておらず、法律によって飼育などが禁止される「特定外来生物」で